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熱帯夜に汗をかき、翌日半袖一丁で町に出て、夜の冷気に唇を紫色に染めまくる男。こんにちわ的屋です。僕の頭はちょっと陽気すぎる気がしました。

さて、我がクラスは学内全体でも授業中の態度がよく、静かなクラスとして教師内では有名だったようですが、それも今は昔。最近は普通に喋る奴もクラスを徘徊する奴もいる有様です。高校生日記を全く書かなかった去年、3年生の頃からいつの間にかそういう光景が見られるようになりました。原因は何だったのか、と思い返すも心あたらず、少々のやりづらさの中でまあ平穏にあと1年頑張ろうという感じです。

僕は電車内での電話がやや好きです。微妙な好き加減だな。好きといっても電話をかけることが、ではなく、電話をかけている人の会話を聞き取るのが好きです。合法で盗聴行為ができるからかもしれません。しかし盗聴行為自体が好きと言うわけではなく、たまに面白いことが聞ける、という意味で好きなわけです。もちろんそんな話が聞けることなんて殆どないわけですが。

話を戻して、我が教室です。授業中に堂々と喋る人がいます。授業中なので、教師以外の人間はみな沈黙を保ちます。それ以外に聞こえてくる音といえば、夏日の風が彩る木の葉の声くらいなものです。つまり会話の内容駄々漏れです。人間目は逸らせても、耳は逸らせません。なんかもう気分は ワレ エベレスト セイハ セリ*1 って感じなわけです。まあ実際は強制的に耳に入ってくるから、聴覚レイプの方が正しい気がします。違うんだ、僕は被害者なんだ!

こういった環境のおかげで、日々高校生の文字通り生の声が聞こえてくるわけです。その中から、気になった会話を取り上げてみようと思います。長いよ前振り。

ちゅうても細かい内容まで覚えてないので、ざっくばらんに行きます。

「軽音楽部に新しい子がきた!」→「なんかその子CD出してるらしい!」→「その曲をみんなでやらないかって言ってきた!」→「でもそうするとその子ボーカルじゃん!」→「生意気!」

大体こんな感じだったと思う。理解できましたでしょうか。僕には無理です。要点をまとめるなら「新入りにいきなりボーカルはやらせたくねぇ」って会話なんですけども、これが全く理解できない。言葉は理解できるのに頭が全く反応しないという珍しい体験をすることができました。くわばらくわばら。

多分、ボーカルをやるには演奏という下積みをしてからではないといけない、ということなんじゃないかと思います。そうやって順番を待って、ようやく花形であるところのボーカルをやるんだと。そういう価値観で会話が回っていたのだと思うのであります。ボーカル以外はクソッタレだという価値観で回しているのだと思うのであります。なんでこいつらは全員ボーカルでバンドを組もうとしませんか。そうすりゃ全員幸せなのにね。

*1:登頂成功