裏切りは突然に

朝刊を取るついでにポットのお湯を再沸騰させる。傍らにぺヤングソース焼きそばを置き、新聞の一面を眺めながら時計と湯の沸騰音をBGMに時間の経過を楽しむ。

沸騰を終えたポットの中身をペヤングに注ぎ込み、蓋をしてタイマーボタンを3回押す。再び朝刊と向き直りじっまた時を過ごす。

記事を一つ読み終えたときに気づいた。5分近くたってないか? 疑問を抱きながらポットの電子表示を確認する。

『8H』

8H? 8回エッチしたいって事か? ポットのくせに淫乱な。違う。これは8時間の表示だ。保温のライトが消えているから、多分8時間後まで電源を落としてその後再沸騰される機能だろう。3分後には決してなってくれない。ていうかそういう意味のタイマーだったの? あんま役に立たないんじゃないの?

そう考えながら急ぎペヤングの湯を捨てる。ああ説明書くらい読んでおくべきだった。

ふやけたカップ焼きそばを啜ってると、なんかすっごい屈辱感が味わえます。お勧め。