そうだ。コース料理を食おう。

湯葉料理なんてものを食べてきたわけだ」
「いやーもーすごかったね」
「高かったねー」
「味を言う前に値段に対する感想が出てくる辺り庶民だよね」
「だって¥5000オーバーだよ? 何の冗談かと思った」
「¥5000も払って手元に物が残らない事が耐えられないよね」
エロゲーだって買えるのに」
「ワゴン物だけどね」
「糞ゲーの10本も買った方がまだ健康的な使い道といえよう」
「うん、ちょっと同意しかねるかな」
「とにかくこの値段はちょっと異常ではないかと」
「でもおいしかったじゃない」
「すごかったね、ご飯無しでただ延々とおかずのみを食わされるの」
「一品料理と言いなさい」
「ご飯がないことが前提だから、味つけが絶妙だったね」
「のどが渇くような濃い味付けがなかったね」
「いい素材を調達して、その味を頼りに味付けは最低限」
「これが和食か、と思ったものさ」
「何より一品ずつ運ばれてくるのがポイントだね」
「他に食うものがないから、目の前の料理を味わう事に集中できるのがコース料理なんだね」
「逆に言うと味わって食えよという料理人のエゴをたっぷり味わう事食べ方でもあるね」
「今日の君は随分とげとげしいね」
「金は命より重いんだ」
「では締めの一言をどうぞ」
「五右衛門のスパゲッティ最高!」
「豚に真珠、庶民に和食」