2

機会があったので昔働いてたお店にちょっと寄る。挨拶だけで帰る予定が「コーヒーでよかったっけ」と先手を打たれて奥へ。


近くの競合店が潰れたため客数が3割増しになり、嬉しい悲鳴を上げている店の現状などを聞かされたり、自分の現状を話したりと適当に駄弁る。ふとシフト表を見るとあからさまに人数が足りてない。というか客が少なめだった僕の時代より人が少ない。何があったのかと聞いてみたところ、高校生を入れてないとの事。無茶だ。


「使えないのが多いでしょうけど、拾い物もあるでしょうし、そいつを育てるための時間稼ぎにしちゃえばいいのでは?」
「いや、もうそういうレベルじゃなくなってきてるんですよ。休みは多いわ根性ないわで。挙句テスト期間中だから休ませてくれって電話が来るですよ。取る時にそういう休みは認めないっつってんのに」
「電話で怒鳴ってやりゃいいじゃないですか。約束が違うぞって」
「できねーんですよ。だって親が電話かけてくるんだもん」


ヤック・デカルチャー