11

ねんがんの ぶんげいぶに せんにゅうしたぞ!


というわけで、集合初日を迎えた僕はルンルン気分でどんな人間がいるのかを観察しに行った。新入部員が多いとの言葉は間違いではなく、実に部員の半分以上が僕を含めた一年生という有様になっており、かなりの期待を胸に自己紹介の場に臨んだのだった。


結果からいえば僕の大敗北で、例えば『社会批判ものを書きたい』とか、『ナチスドイツを用いた歴史物を書きたい』といった大真面目なメンバーで僕以外の一年生は構成されていた。ラウの斜上掌をKカウンターで喰らった梅小路葵バリに浮いているのは俺のほうでしたーッ!? と心の中で最後の絶叫をあげつつ敗北の想いを背中に背負って帰途につくのでありました。


さて、僕の元には期日までに作品を書き上げるという重い責務だけが残りまして。