部屋の整理をしていると蔵出しうめぼしの謎完全版 (ダイトコミックス)が見つかった。うめぼしの謎は僕の笑いの感性を築いた三大教本の一つで、中学生だった僕に発想の逆転を教えてくれた大事な本である。

ちなみに残り二つは柴田亜美作品、ゲーム帝国で、前者にシュールを、後者に電波文を学ばせてもらったと勝手に思っている。

その大切な教本と久々に出会ったことだし、軽く読み返してみようとパラパラと読み進めるうち一つのネタと再開した。その名も紅ヒーである。これは喫茶店に入った主人公がメニューを見ると、紅茶とコーヒーの間に紅ヒーを見つけ注文、「後悔しますよ」と言われ終わるといううめ謎らしい四コマだ。

ふと思ってしまった。この紅ヒーって奴、現代科学をもってすれば忠実な再現が可能ではないだろうか? というわけで、思い立ったら即実行。

材料はどこにでもあるインスタントコーヒーとティーパック。これを耐熱カップにぶち込みまして、いざ入湯。

あっという間に食欲を削ぐどす黒い液体の完成。これがうめ謎読者憧れの的、紅ヒーでございます。

まずは試飲。香りは……コーヒーが薄めのせいもあるのか、紅茶の香りが強いです。僕はインスタントコーヒーは薄めに作る癖があるので、作り方によっては香りがちょうどよく混ざって、何ともいえない空間をかもし出したりするかもしれません。

続いて味見。……うーん。美味い不味いでいえば確実に不味いけど、吐き出したくなるほどひどい味でもない。しかし別々に飲んだ方がおいしいのは確実と言えます。カフェインを大量に摂取したいなら是非紅ヒーで。

あとこれ書いてる最中も飲んでるんですが、ティーパックから渋味がどんどん溶け出しているせいか、時間が経てばたつほど壊滅的な味わいに進化してます。猫舌でない方は速やかに飲み干すといいでしょう。おえっ。

それでは、みなさんもグルメする心を忘れずに。


※追記
飲み干したあとから胃が猛烈に気持ち悪い。後悔するとはこの事か。皆様におかれましては絶対に飲むな