そうだ。メールを打とう。

「僕は一人じゃないということを、電車とか乗ってるときに見知らぬ人にアピールする、これがメールを打つ行為の意味だったんだよー!」
「へー」
「反応が薄いとさびしいよ」
「何ヶ月前のヒロシのネタ引っ張ってきてそんな口を叩くのか」
「ところが、このヒロシのネタは間違いであるということに気がついたんだ」
「ふむ、どういうことかね」
「確かにみんな携帯をポチポチ叩いてる。だからといって、それら全てがメールを打っているわけではないって事さ」
「携帯用のゲームでもやってるんじゃないの? 君のその1円モデルじゃできないようなやつ」
「うるさいよ。ちっさい画面でちまちまとRPGなんかできるかボケ!」
「声高らかに自分の部屋のテレビのサイズを謡いあげてみようか」
「ごめんなさい」
「わかればいいのさ」
「とまあ、こんな会話というかコントというかを、散歩中にでも思い付いたとしよう」
「ありえないことを前提とする奴は信用するなって父さんが言ってた」
「思い付いたとしよう」
「はい」
「君ならどうする?」
「心のお病気は決して恥ずかしいことではないと自分に言い聞かせてごーほすぴたる」
「現実は捨てて、もっとファンタジーで考えよう」
「教会で神父さんに呪いを解いてもらう。30Gくらいで」
「そう、それをネタにサイトを更新するね」
「あ、会話の意志を捨てた」
「でもそれをいざ更新する、って時までに忘れちゃうこともあるわけだ」
「妄想なんてその場限りのものだしね」
「そこで記録を取るということが重要になるわけさ」
「でもメモ帳とペンを持ち歩くのはかったるいってこないだ思ったばっかりじゃないか」
「うん。しかし意外なところにメモ帳はあったのだ」
「ああ、それがあの1円ケータイだと」
「つまりあのメールを必死に打っている人達は、実は自サイト用のネタを必死に書き集めている人達だったんだよー!」
「へー」
「反応が薄いとさびしいよ」
「ネタが薄けりゃそんなもんさ」