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特に記すような事もなかったという意味で非常に退屈だった体育祭も今月頭で終わってしまい、再び退屈の日々が始まりつつある高校生活だが、気の早いことに次のイベントの足跡も迫ってきている。まず今月中に文芸部に出品するため作品と読んでいいのかどうか判断が難しいであろう文章の羅列を提出しなければならないし、七月頭には期末考査が待ち構えている。定時制の場合は中間テストが無いようで、これが高校生活初の本格的なテストということになる。せっかくだから学年トップ10を目指そうとは思うが、多分英語あたりがネックになって無理な気もする。英語と漢文と古典仮名遣いだけは駄目なんだ、脳が受け付けない。


それらが済むと嬉し恥ずかしのスーパー夏休みタイムである。夏休みなんてめっちゃ久しぶりだ。久々に田舎帰りとかしてやろうと思う。


これが終了し九月を迎えると、その月の23日にはもう文化祭が待ち構えているというなんだか駆け足スケジュールだ。一月も余裕がないってのはどういうことなんだろう。さて、話は変わるが僕の通う定時制高校は三年卒業制度を採用していて、特定の条件を満たしつつ先生方の承認を得られれば通常の高校と同じように三年間で卒業できるという名前通りの制度だ。僕も一応この制度にのっかるために日々努力しており、その努力の一環として文化祭実行委員に名を連ねたりもしている。お陰で多少は文化祭に関する情報が入ってきたりしてなかなか面白い。ちょっと過去二年間の出展内容を作為的に抽出してみようと思う。


まず過去の1年生の出展。

  • 写真展示
  • ストラップ作り
  • ゲーム
  • 縁日
  • 音楽ダーツ喫茶
  • ライブ喫茶

とまあ比較的当たり障りのないものに収まっている。1年目からはっちゃけた提案も難しいだろうから、こんな所ではないだろうか。


続いて2年生の出展。

  • アロマキャンドル展示&ダーツ
  • 映画上映
  • 映画上映
  • 映画上映&ダーツ
  • 駄菓子屋
  • 暗闇卓球

突如映画上映が半分を占めるという結果になった。これは一体どういうことだろうか。何度か繰り返しているが所詮ここは底辺学校なので、こういったイベントをサボる生徒は実に多く、体育祭のときなどは恐らく半分近くが姿を消していたはずだ。つまり喫茶店を代表とするサービス業のような人員を必要とする出展は、サボる生徒により運営が困難になるという教訓の結果ではないだろうか。結果運営人員が少数で済む映画上映に人気が集まったものと予想できる。あとどうでもいいが暗闇卓球が大変気になる。多分球に蛍光塗料かなんか塗って打たせてたんだと思うけどちくしょう面白そうだな!


さて3年生の出展になるとどうなるか。

  • ミニチュア教室
  • 映画上映&沖縄研究
  • 沖縄物産展
  • 音楽喫茶
  • ゲーム(ダーツ・輪投げ等)
  • アミューズメントパーク(ビリヤード・ストラックアウト等)

ここにきて喫茶やゲーム系など、人員がそれなりに必要な展示が人気を取り戻す。というのも担任の教師の話だが、こういったイベントや授業そのものをよくサボる生徒は大概1〜2年生で退学してしまい、割と真面目な生徒でクラスが構成されるという事態になるらしい。サボりが少なければ当然人員割り振りも当てが見込めるということになり、こういった展示がしやすくなるのだろう。あとなぜか一昨年に沖縄関係が二つも割り込んでいるのはなんなんだろうか。ブームでもあった?


最後に4年生の展示。

  • 「10年後の自分」作品展示
  • 「生と死をみつめて」研究発表
  • 「ポエム(作品展示)&ゲーム」
  • みなしごハッチおよび蜜蜂の生態展示
  • ゲーム(ヨーヨー釣り・けん球・スライム作り等)
  • 作品発表(4年間の思い出)

再び作品展示傾向になっている。これも理由があり、先ほども触れたが三年卒業制度の存在がそれだ。制度にのっとり卒業する生徒もそこまで少ないわけではないようで、4年生の数は大分少ない。そのため人員を要しない作品展示ものに偏ったんだろう。あとみなしごハッチが普通に出展物に混じっている状況に狂気を感じる。


さて、以上を踏まえて問題です。誰も出展希望を出さないと思われる我がクラスにおいて文化祭実行委員の一員である僕がこの状況で出展に関するアイデアを求められたとき、どのような案を出せばよいでしょうか。(120時間・100点)